水質が緑茶に与える大きな影響
美味しい緑茶と水 の関係では、最も重要な要素として、水質を表す基準の一つである”水の硬度”があります。水中のミネラル成分の含有量を表しますが、この成分が多い水を”硬水”、少ない水を”軟水”、2つに大別されています。緑茶の抽出にはミネラル成分が少ない硬度120mg/L以下の軟水が適しています。また、蒸留水や特殊なフィルターによって純化された、全くミネラル成分を含まない水は、コクや喉越しが感じられないことから、適度なミネラルを含有した水が適しています。
水の硬度と緑茶の抽出
適応 | 非適応 | ||
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軟水 | 硬水 | ||
軟水 | 中軟水 | 硬水 | 超硬水 |
0~60mg/L | 60~120mg/L | 120~180mg/L | 180mg/L以上 |
水の硬度(WHO基準) ※硬度は、カルシウムイオン、マグネシウムイオンの含有量によって分類され、この2つのイオンを炭酸カルシウムに換算した1リットル中の含有量 |
“美味しい緑茶と水”の関係
ミネラルウォーターと水道水、2つの選択肢がありますが、使用時にそれぞれ注意するポイントがあります。美味しい緑茶を淹れるための基本的な秘訣をご紹介します。
水選びのポイントと利用方法
1)ミネラルウォーター使用時の注意 |
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・ボトルのラベルに記載された硬度を参照して、少なくとも120mg/L以下の適切な種類を選択する。
推奨:120mg/ L 以下、GAS無し
軟水のミネラルウォーター例
軟水のミネラルウォーター例
Luso (PT):8.2mg/L, Deep (NZ):13mg/L, Spa (BE):17mg/L, Deeside (UK):22mg/L, Belnina (IT):23.1mg/L, Whistler (CA):24mg/L, Mont Roucous (FR):25mg/L, Ice Field (CA):27.5mg/L, Speyside Glenlivet (UK): 37mg/L, Crystal Gaysel (US):38mg/L, Cabreiroa (ES):50mg/L, Volvic (FR):60mg/L, Hawaiian spring water (US):91mg/L, Tinanto (UK):102mg/L, Fiji (FJ):105mg/L
2)水道水(飲用可能)使用時の注意 |
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水道水に含まれる残留臭
水道水などに含まれる消毒薬剤・カルキなどが発する臭気や、河川水源などの植物性プランクトン臭も風味を損なう大きな要因となりますので、煮沸や浄水器などで適切に除去する必要があります。
・飲用可能な水道水は浄水器を利用して水質を改善する。
・活性炭フィルター付き浄水器では、薬剤などの残留臭やカルシウム成分を減少出来る。 例)BRITA
・短時間(3〜5分間)の煮沸を行い塩素など臭気を取り除く。
3)煮沸のメリットとデメリットを知る |
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・水を煮沸すると水のクラスターが小さくなることで緑茶の抽出が促進する。
・沸騰後、時間が経過した水は、酸素や炭酸ガスが抜けてしまうことから、
煎茶のような清涼感がある茶種では、新たに水を足したり、新しい水に取り換えて使用する。
4)緑茶の種類と湯の状態を合わせることで、風味を効果的に向上させる。 |
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・煎茶 酸素や炭酸ガスを適度に含む湯を用いることで、清涼感が増す
・抹茶 沸騰直前の湯を用いることで、香り、味、ともに引き立つ
・番茶 煮沸後、酸素や炭酸ガスが抜けた湯を用いることで、苦味や渋味が抑制される
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