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“緑茶 淹れ方の秘訣”
淹れ方で変化する緑茶の風味と楽しみ方

緑茶 淹れ方の秘訣 1: 味覚成分の抽出と温度の関係

緑茶の風味は、大きく分けて、旨味、甘味、渋味、苦味、これら4つの味覚成分によって成り立っています。そして溶出する味覚の成分量は、湯の温度によって大きく変化します。温度の上昇に比例して、渋味成分であるカテキン類と苦味成分のカフェインの抽出量は増加します。反対に低温では、抽出されにくく、一部のカテキン類は殆ど抽出さないものもあります。

対照的に、旨味と甘味成分のアミノ酸類は、高温だけでなく低温でも多く抽出されます。抽出時間も同様にその長さに比例して抽出量は増加します。

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総じて言えば、緑茶を抽出する際は、低温では旨味が強くなり、高温では、渋味と苦味が強くなる傾向にあるのです。また、味覚成分だけでなく、香り成分もお湯の温度によって変化し、高いほど香りが強く出る傾向にあります。

温度と抽出成分の関係

味覚成分 低中温(60〜80℃) 高温(90〜100℃)
旨味・甘味 (アミノ酸類) 抽出し易い 抽出し易い
渋味 (カテキン類) 抽出しにくい 抽出し易い
苦味 (カフェイン) ゆっくりと抽出 早く抽出
香り成分 少ない 多い

茶葉は高級なものになるほど、アミノ酸類とカテキン類の含有量が多い傾向にあります。そのため高い温度で抽出するとアミノ酸類をカテキン類が相殺して、高級茶特有の濃厚な旨味を損なってしまうため、低めの温度で淹れることが求められるのです。

緑茶 淹れ方の秘訣 2: 自分の好みに応じた淹れ方

一つの茶種でも淹れ方を変えることで異なる味わい方が出来るのも、他の飲み物には無い大きな特徴です。日本茶の中で最も消費量が多い「煎茶」の場合、良質なもの程「煎が効く」といわれます。これは同一の茶葉から最低2〜3回、充分な味覚成分の抽出が可能であることを意味しています。通常は、一煎目と同じ淹れ方で、二煎目以降も楽しみますが、上級茶では、一煎目、二煎目と 茶葉が徐々に開いてゆく各段階に応じて、湯の温度と抽出時間を変えることで、一回分の茶葉で複数の異なる風味を楽しむことが出来るのです。

下図は、上質な煎茶を用いて3種類の異なる風味を味わう抽出例です。

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一煎目は、低めの温度で旨味を引き出し、
二煎目は、温度を少し上げて軽めの旨味と渋味、
三煎目は、高めの温度で香りと爽やかな渋味と苦みを味わう。

自分の好みや喫茶の状況に応じて、風味の調節が可能であることは、紅茶などの発酵茶にはない最も大きな日本産緑茶の特徴の一つなのです。

緑茶 淹れ方の秘訣 3: 種類に応じた美味しい淹れ方

茶葉に含有される味覚成分は、主に緑茶の種類と品質によって大きく異なりますので、それぞれの茶葉に適した淹れ方をする必要があります。その際、注意するポイントは 温度、抽出時間、そして湯量、3つのバランスです。
一般的に、茶葉が高品質になれば、湯量は少なく、温度は低く、抽出時間は長くなる傾向にあります。また、急須や茶碗などの茶器も、高級な茶種では、少ない湯量に合わせて小さめのものを合わせることで適切な抽出をすることが出来ます。

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※緑茶は、茶種やグレードによって風味が異なります。
お好みの茶種が決まりましたら、淹れ方を調節しながら、自分の好みの風味を見つけて下さい。

関連項目
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